最近一番気になっているサイトは,「livedoor ニュース」です.残念ながら悪いほうに気になっています.
ジャンル豊かな情報提供元に加え、ライブドア独自のニュースを配信。旬なトピックスを様々な関連情報と合わせて提示する、既成概念に捕らわれることのないニュースサイト。
livedoor ニュースのmetaタグに記述されたサイトの説明
様々な「情報提供元」から提供されるニュースを,「livedoor ニュース」で取りまとめて配信している,という仕組みです.つまり「livedoor ニュース」自体が情報のソースではないことも多いわけです.
一見すると,活字がキレイに並んでいて,どの記事も速報性のある正しいニュースのように見えてしまいます.しかしよく見ると,ニュースのタイトルの横に薄く「情報提供元」のサイト名が書かれています.
前述のとおり「livedoor ニュース」に掲載されているニュースは,livedoor独自取材によるもの以外に「情報提供元」から提供されたものが含まれています.
livedoor ニュース情報提供元一覧
特に注目してほしいのがITカテゴリーの情報提供元です.はてなブックマークやdel.icio.usのユーザーであれば,馴染みのあるサイト名が見られると思います.
ここで問題となるのは,この「情報提供元」の中に「個人ブログ」があることです.
上記の情報提供元リストの中でも,色々な意味で有名な個人ブログは,「[N]ネタフル」や「GIGAZINE(注: 現在は個人ブログではない)」あたりでしょうか?
一番の問題点は,記事広告(記事体広告)を,広告であるという文言なしに「livedoor ニュース」に掲載してしまう点です.
上の記事はセキュリティソフトの評価に関する記事ですが,元記事には消極的であるものの一応表示されている「広告」という文言が,livedoorの方では表示されていません.つまりこの記事をlivedoorの方だけ見ている人には,記事広告だとわからないわけです.
この記事を「ソフトを作った会社からお金をもらって,大絶賛しながら宣伝している文章」という印象で読み返してみると,また違った感想を持つのではないでしょうか?
記事広告に似た問題ですが,中には自分のサイトのアフィリエイトリンクへ誘導するための記事もあるかもしれません.
例えば,広告割合が非常に多いネタフルでは,
livedoorの方はリード文だけで,「続きはコチラ」として自分のサイトの記事に誘導しています.しかも元記事の末尾にはご丁寧なことに,amazonや楽天へのとても便利なリンクを設置してくれています.
あ,もちろんネタフルさんが,アフィリエイトリンクを踏ませるためだけにたくさんニュースの転載記事を書いて,自分のサイトへじゃんじゃん誘導しているなんてことはこれっぽっちも思っていませんよ?
ブログはもともと,あるニュース(事実)に対して,ちょっとした感想を付け加えてリンクしたものの集合体でした.
今回例に挙げたITカテゴリーの情報提供元とされる個人ブログもその流れを汲み,各ブロガーの主観的意見や見解を交えて,一次情報源のニュースを紹介しています.果たして主観的意見や見解も含めて「ニュース」と呼べるのでしょうか?
例えば,以下は6月11日に「デジタルマガジン」がlivedoorに提供した「ニュース」です.
livedoor ニュース - すすむ「はてな」の2ちゃんねる化
かねてより思っていたことなのですが、株式会社はてなの運営する「はてな」というインターネットサービスが、どんどん2ちゃんねる化していっているのが気になります。ついには昨日、訴えられてしまいました。
「本日、株式会社はてなを訴えました - 悪の最新情報」というニュース(事実)を紹介しつつ,「はてなが2ちゃんねる化」しているという私見を発表しています.内容が妥当かどうかは読者によって意見が分かれるところでしょうが,少なくともこの記事は「ニュース」ではないでしょう.
余談ですが,デジタルマガジンに関してもう少し踏み込んだ考察をはてなダイアリーの方にメモ書きしておきましたので,お暇でしたらご覧ください.
「飛ばし記事」という言葉を初めて知った - gerenuk draft
もちろん,ごく限定的とはいえ,個人ブログがニュースソースとなることがあります.
最近で言えば,小学館を提訴した雷句誠氏のブログがその一例でしょう.自分が行ったことを実名で公表すれば,ニュースソースと呼べるはずです.
個人的には「ニュースソース」という言葉を一次情報源という意味で捉えています.この意味では上記のITカテゴリーの情報提供元とされる個人ブログは,単なる二次情報源です.外国のニュースを日本語に翻訳して紹介しただけだったり,他のニュースを人目を引く仰々しいタイトルに付け替えて紹介したりしているうちは,ニュースソースとは呼べないと思います.
事実は,読者に至るまでに伝える人間が多ければ多いほど,誤伝達や何らかの思惑に左右されて歪曲してしまいます.
「livedoor ニュース」のように読者が多く集まるサイトであるのならば,なるべく一次情報源を「情報提供元」として採用して欲しいところです.また二次情報源であるならば,提供者がその旨を誰にでもわかりやすいように書いてほしいと思います.
同時に読者側も,記事広告やリンクベイティングに騙されない目を養う必要があります.
間違っても「ソースはlivedoor ニュース!」なんてことを,何の確認もなく言わないようにご注意ください.
livedoorに以下の問い合わせをして,回答が得られましたので補足として書き残しておきます.
1. 「livedoor ニュース」の情報提供元はどのように選定されているのでしょうか?
ご連絡いただきました件につきましては、
担当スタッフが弊社基準にて選定しております。
2. 「livedoor ニュース」の情報提供元の中でも特にITカテゴリーには,他サイトや他媒体のニュースなどを転載し,私見を混ぜて記事とする個人ブログサイト(いわゆる二次情報)が多数含まれています.これらのサイトが記事体広告を書き,「livedoor ニュース」に掲載することは利用規約違反になりますか?
上記の件に関しましては、お手数ではございますが、
利用規約をご確認いただければ幸いでございます。
ちなみにlivedoorへの質問は,個人の場合,livedoor IDが必要になります.また「質問」ではなく「要望」に関するメールフォームしか設置されていないため「~という質問について,ご回答を……までお送りください」という「要望」を送信する必要があります.
詳しくは「株式会社ライブドア - お問い合わせ一覧」を参照してください.
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